熱中症予防にもなり新たな観光スポット作りにも貢献

2025年08月28日

今年も大勢の人達が熱中症で救急搬送されている。不幸にも命を落とされた方も少なくはない。

台湾花蓮の夏も陽射しが強く、「花蓮の太陽は人を食う」と言われるまでの暑さであるが、日本の様に、熱中症で倒れる人は非常に少ない。

台湾では今でも医食同源の考えが根強く、その考えは若い人の間にも浸透している。

台湾人は相対的に水分を非常に多く補給する。猛暑の時、台湾人が好んで飲んだり、食べたりするのが「仙草」である。飲料としては仙草茶、デザートとして仙草ゼリーを好む。

仙草はシソ科の植物で、中国医学では涼粉草や仙草舅(xiāncǎojiù)の名で、乾燥した地上部の葉や茎を使用します。味は甘、性は涼であり、煎じて飲むと、暑気あたり、喉の渇き、熱毒に効用があるとされています。

また、仙草と冬瓜を煎じて、暑気あたり防止、解熱の民間薬、飲料として利用されています。糖尿病、高血圧、風邪、関節炎、筋肉痛に対する治療効果があるともいわれていますが、薬効が証明されていないので、日本の薬事法上は効能を書かない限り、医薬品とされていません。

乾燥させて黒くなった葉や茎に重曹を少し加えて煮つめて漉すと、デンプンとペクチンなどの多糖類が溶出しているので、冷やすと凝固して仙草ゼリーが出来上がります。

日本語では一般に仙草ゼリー、英語では"Grass jelly"と呼ばれています。苦みがあるので、シロップや蜂蜜をかけて食べます。

暑気あたり防止効果のあるデザートとして、台湾、香港やシンガポールでも人気が高く、フルーツやアイスクリーム、かき氷と組み合わせて出す店もあります。

昔は、これを天秤棒で担いで売り歩く姿も見られました。

仙草にまつわる伝説として、客家人の間では、夏の土用の入りの日(入伏)に仙草ゼリーを食べる習慣が今でもあり、この日に食べればひと夏の間汗疹(あせも)ができないと言い伝えられています。

この仙草に関し、農業部花蓮農業改良所は、この度、食用だけでなく、観賞用、健康増進、生態学的効果も持つ仙草の新品種4種を開発しました。仙恬、仙觀、仙紫、仙美と名付けられました。

其々の特徴は、

①仙恬:花はパステルピンクで、香りが強く、豊富なフラボノイドを含み、癒し効果の高い品種です。

②仙觀:爽やかなピンクと白の花を咲かせる品種で、耐寒性があり、収量も高く、一般的な品種よりも1ヘクタールあたりの収量が約40%多くなります。

③仙紫:青紫色の花で開花が遅く、優れた機能性化合物(ポリフェノールとフラボノイド)を含みます。

④仙美:赤紫色の花は、咲き終わっても赤いままで、鑑賞期間が長くなります。

花蓮農改場長楊大吉氏は「花蓮ではもともと仙草は栽培されていたものの、産業として発展していなかった。仙草は食用であるだけでなく、生態環境に非常に良く、生態系や景観づくりにも有益である。特に有機農業が推進され、化学薬品の使用が抑制されている現在、仙草は農地の害虫防除に役立つ天敵のような存在だ。そのため、台湾西部とは異なる、より多様な仙草の品種開発を進め、産業の発展を目指している」と述べました。

楊大吉氏によると、「花蓮農業改良所が育成した4種類の新しい仙草は、現在市場に出回っている他の品種よりも収穫量と機能性が高く、干ばつや浸水に強いという。花の色もピンク、青紫、赤紫など、よりカラフルで、開花期間も長い。

仙草は通常10月に開花し、1ヶ月間咲き続ける。今回育成した4種類の新しい仙草は、開花期間が10月から翌年1月までと長く、生命力が強い。今年から普及活動が進められ、来年には台湾版「紫」仙草花海が見られるようになるだろう。そうすれば、仙草は、「見て、食べて、健康に役立ち、生態環境を創造できる」という多様な価値を持ちながら、新たな観光スポットとしての局面も切り開くことが可能となる。」と語った。

花蓮農改場は花蓮富里鄉農會、沐沐園藝公司、宜蘭青農と授権協定を締結し、新品種産業の発展を共同で推進していくこととなった。

花蓮農改場助理研員の游之穎氏は、4つ新品種の仙草の開発者です。彼女は、2013年から農地の生態景観づくりに適した台湾原産の植物の収集を始めました。彼女は、仙草はもともと農地の雑草であったことを発見し、「野草」という名前が付けられました。実は、草本クラゲは大きな可能性を秘めた原産植物であることに着目しました。

游志瑩氏は、「仙草の新製品開発の過程で、仙草ゼリーの開花が多くのミツバチや様々な益虫を引き寄せることに気づいた」と語った。仙草は農地の生態系を創造するだけでなく、間作として利用することで農家の経済的利益を高めることもできます。

2014年以来、彼女は台湾全土で数百種の在来種と野生種を収集してきました。新婚旅行で台湾全国を訪れた際には、その機会を利用して畑で仙草を探したこともあるそうです。

游之穎氏は、「優れた単一植物の選抜、品種比較試験、形質試験、機能成分分析、観賞価値評価などの複雑な手順を含む、数年にわたる現地観察と体系的な選択を経て、ついに観賞価値、機能性、高収量の潜在性を備えた4つの新しい仙草品種を育成した。」述べた。

出典:農業部花蓮區農業改良場より

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